天文学 春分点歳差と占星術
コマを回すと、軸がぶれながら円を描くように回転するのを見たことがありますか?地球の自転軸も同じように、空に向かって円を描くようにゆっくりと回転しています。これを歳差運動といいます。歳差運動は、とてもゆっくりとした動きで、軸が円を一周するのに、なんと約2万5920年もかかります。これは、縄文時代から現在までの時間に匹敵するほどの長さです。なぜ、このような動きが起こるのでしょうか?地球は、完全な球体ではなく、赤道部分が少し膨らんだ形をしています。例えるなら、みかんを両側から軽く押したような形です。この少し膨らんだ形と、太陽や月の引力が関係しています。太陽や月は、地球を自分たちの近くに引き寄せようと力を及ぼします。この力は、地球の赤道部分に特に強く働き、自転軸を傾けながら回転させようとします。その結果、地球の自転軸は、コマのように首振り運動をしながら、宇宙空間で大きな円を描くのです。この歳差運動は、春分点の位置にも影響を与えています。春分点とは、天球上で太陽の通り道である黄道と天の赤道が交わる点のことです。歳差運動によって地球の自転軸が傾く方向が変化するため、この春分点の位置も少しずつずれていくのです。そのため、長い時間の経過とともに、星座の位置も少しずつ変化していきます。私たちが普段使っている星座は、数千年前に作られたものなので、現在の春分点の位置とは少しずれています。このように、歳差運動は、天体の位置を理解する上で重要な役割を果たしているのです。
