星の動き 占星術における時代の概念
人は昔から、空に広がる星々の動きに特別な意味を、時の流れを読み解こうとしてきました。占星術の世界では、およそ二千百五十年という長い期間を「時代」と呼びます。これは、春分点が黄道十二宮を一つ通過するのにかかる時間です。では、春分点とは一体何でしょうか。太陽は一年かけて天球上を一周するように見えます。この太陽の通り道を黄道と呼びます。天の赤道は、地球の赤道を天球に投影したものです。太陽が南半球から北半球へと移動し、天の赤道と交わる点が春分点です。地球は自転軸がコマのように僅かに揺れる「歳差運動」をしています。このため、春分点は少しずつ黄道上を西向きに移動していきます。黄道十二宮は、黄道を十二等分した天球上の区画で、それぞれに星座が割り当てられています。春分点がこの一つの星座の範囲(約三十度)を移動するのにかかる時間が、およそ二千百五十年、すなわち「時代」の長さとなります。現在、春分点は魚座から水瓶座へと移り変わる時期だと考えられており、「水瓶座の時代」の到来が告げられています。さらに大きな時間の流れを捉えるのが「大年」です。春分点が黄道十二宮を一周、つまり十二の時代が一巡するのにかかる約二万五千八百年を「大年」と呼びます。これは、宇宙の大きな呼吸のような壮大な時の流れです。私たちは今、この大きな時の流れの中で、一つの時代の変わり目を迎えているのかもしれません。
