上昇星とアセンション:ホロスコープを読み解く

上昇星とアセンション:ホロスコープを読み解く

星占いを知りたい

先生、『アセンディングプラネット』と『アセンション(長い、短い)』という言葉の意味がよくわからないのですが、教えていただけますか?

西洋占星術研究家

いい質問だね。『アセンディングプラネット』は、簡単に言うと、東の地平線から空の中心点に向かって上昇している惑星のことだよ。特に、東の地平線から空の中心点の間のエリアにある惑星を指すことが多いんだ。そして、『アセンション』は、星座が地平線から昇ってくるのにかかる時間のことだよ。

星占いを知りたい

なるほど。でも、アセンションの長さ短さって何ですか?

西洋占星術研究家

星座によって、地平線から昇ってくる速さが違うんだ。例えば、北半球では、かに座、しし座、おとめ座、てんびん座、さそり座、いて座は昇るのに時間が長くかかる『長いアセンション』の星座と呼ばれているよ。逆に南半球では、これらの星座は『短いアセンション』になるんだ。

ascending planetとは。

西洋の星占いには『上昇する惑星』という言葉があります。これは、星占いの図の東側にある惑星、つまり、天頂に向かって移動している惑星のことです。普通は、第4象限(東の地平線から天頂までの上昇)にある惑星を指します。

また、黄道(太陽の通り道)が傾いているため、地平線から昇ってくる星座の速さがそれぞれ違います。昇るのに時間がかかる星座と、短い時間で昇る星座があります。北半球では、かに座、しし座、おとめ座、てんびん座、さそり座、いて座が昇るのに時間がかかります。南半球では、これらが短い時間で昇る星座となります。

上昇星とは

上昇星とは

生まれたまさにその時、東の地平線から昇ってくる星座を支配する星、それが上昇星です。例えるなら、舞台の幕が開き、最初にスポットライトを浴びる主役のような存在と言えるでしょう。この星は、その人の外見や他人から見た印象、そして生まれ持った雰囲気を強く示します。人生という舞台において、どのように自分を表現し、演じていくのかを読み解く鍵となるのです。

上昇星は、ホロスコープと呼ばれる天体の配置図において、東の地平線を表す上昇点、つまりアセンダントに位置する星座の支配星です。この上昇点は、その人がこの世に生まれた瞬間、東の地平線上に位置していた星座の度数を示しています。ですから、上昇星を知るためには、まず生まれた時刻と場所を正確に把握する必要があるのです。

上昇星は、単独でその人の全てを決定づけるものではありません。太陽や月、その他の星々との関係性も考慮することで、より深く多角的に個性を理解することができます。ホロスコープ全体を大きな絵画のように捉え、それぞれの星々がどのように影響し合っているのかを読み解くことが重要です。

例えば、上昇星が美と愛の星である金星ならば、その人は洗練された雰囲気を持ち、人々を惹きつける魅力にあふれているでしょう。一方で、情熱と行動の星である火星が上昇星ならば、エネルギッシュで活動的な人柄が表れるでしょう。このように、上昇星は、持って生まれた性質や才能、そして人生における目標を示す重要な指標となるのです。自分自身の上昇星を知ることで、自分の個性や強みをより深く理解し、人生をより豊かに彩ることができるでしょう。

項目 説明
上昇星とは 生まれた瞬間に東の地平線から昇ってくる星座を支配する星。その人の外見、他人から見た印象、生まれ持った雰囲気を示す。人生における自己表現の仕方を読み解く鍵。
上昇星の位置 ホロスコープの上昇点(アセンダント)。生まれた瞬間に東の地平線上に位置していた星座の度数を示す。
上昇星を知るために必要な情報 生まれた時刻と場所
上昇星の解釈 単独ではなく、太陽、月、その他の星々との関係性も考慮する必要がある。ホロスコープ全体を捉え、星々の相互影響を読み解くことが重要。
上昇星の例 金星:洗練された雰囲気、人々を惹きつける魅力

火星:エネルギッシュで活動的な人柄
上昇星の意義 持って生まれた性質、才能、人生における目標を示す重要な指標。自己理解を深め、人生を豊かにする。

アセンションの長短

アセンションの長短

空に見える星座は、どれも同じように昇ってくるわけではありません。地平線から姿を現し、空を横切り、反対側の地平線に沈むまでの時間には、星座によって違いがあるのです。これを、星詠みの世界では昇りの長短と呼び、長く時間をかけて昇る星座を長い昇り、短い時間で昇る星座を短い昇りと言います。

この違いが生まれるのは、太陽の通り道である黄道が、地球の回転軸に対して傾いているためです。地球の北半分では、かに座、しし座、おとめ座、てんびん座、さそり座、いて座が長い昇りにあたります。これらの星座は、東の地平線からゆっくりと、まるで時間を惜しむかのように昇ってきます。そのため、夜空を眺める人々に、より強い印象を与えると考えられています。反対に、やぎ座、みずがめ座、うお座、おひつじ座、おうし座、ふたご座は短い昇りで、あっという間に地平線を駆け上がっていきます。

地球の南半分では、この昇りの長短が逆転します。北半球で長い昇りの星座は、南半球では短い昇りになり、北半球で短い昇りの星座は、南半球では長い昇りになります。これは、地球が丸いため、見る場所によって地平線と黄道の角度が変わるからです。同じ星座でも、地球上のどこから見るかによって、昇ってくる速さや夜空に留まっている時間が変わるのです。

この昇りの長短は、星詠み、特に個人の運勢図を読む上で重要な意味を持ちます。昇りの長い星座は、その人の性格や人生に、より深く、長く影響を及ぼすと考えられています。一方、昇りの短い星座は、短期間で強い影響を与えるものの、その作用は一時的なものになることが多いとされています。昇りの長短を理解することで、星座が私たちに与える影響を、より正確に読み解くことができるのです。

昇りの種類 北半球 南半球 星詠みにおける影響
長い昇り かに座、しし座、おとめ座、てんびん座、さそり座、いて座 やぎ座、みずがめ座、うお座、おひつじ座、おうし座、ふたご座 性格や人生に深く、長く影響を及ぼす
短い昇り やぎ座、みずがめ座、うお座、おひつじ座、おうし座、ふたご座 かに座、しし座、おとめ座、てんびん座、さそり座、いて座 短期間で強い影響を与えるが、一時的なもの

北半球と南半球の違い

北半球と南半球の違い

人は生まれた時、その場所の空に広がる星の配置を元に運命を占うことができます。この星の配置図をホロスコープと呼びますが、同じ誕生日でも、生まれた場所によってホロスコープの解釈が変わることをご存知でしょうか?地球は丸いため、北半球と南半球では見える星空が反転しているからです。

ポイントは、黄道と呼ばれる太陽の通り道と地平線の関係です。地平線とは、私たちのいる場所から見て空と地面の境目のことです。黄道は地球の赤道に対して傾いているため、北半球と南半球では、星座が地平線上に出ている時間が異なってきます。これを昇交時間と呼びます。

北半球で長時間地平線上に出ている星座をロングアセンション、短時間しか出ていない星座をショートアセンションと呼びます。南半球では、この関係が逆転します。北半球でロングアセンションの星座は、南半球ではショートアセンションになり、北半球でショートアセンションの星座は南半球ではロングアセンションになるのです。

この昇交時間の長短は、ホロスコープの解釈に大きな影響を与えます。例えば、生まれた時に東の地平線に位置する星座、つまり上昇星は、その人の性格や人生に大きな影響を与えると考えられています。北半球で生まれた人がかに座を上昇星に持つ場合、かに座の影響が強く現れるとされます。しかし、同じ誕生日の人が南半球で生まれた場合、かに座はショートアセンションとなるため、その影響は弱くなります。反対に、北半球ではショートアセンションだったやぎ座は、南半球ではロングアセンションとなるため、その人の人生により大きな影響力を持つことになります。

このように、ホロスコープを正しく解釈するためには、生まれた場所、つまり緯度を考慮することがとても重要です。同じ誕生日でも、生まれた半球によって星座の影響力が変化することを理解し、より深く星からのメッセージを読み解きましょう。

項目 北半球 南半球
星空 通常 反転
ロングアセンション 長時間地平線上 短時間地平線上
ショートアセンション 短時間地平線上 長時間地平線上
星座の影響 ロングアセンション星座の影響が強い ショートアセンション星座の影響が強い
例:かに座(上昇星) 影響が強い 影響が弱い
例:やぎ座 影響が弱い 影響が強い

上昇星の影響

上昇星の影響

生まれたまさにその瞬間、東の地平線に昇っていた星座、それが上昇星です。この星は、あなたが他者にどう見られるか、どんな第一印象を与えるかを左右する、いわばあなたの仮面のようなものです。生まれた時の空の配置は一人ひとり異なるため、この上昇星もまた、それぞれ違う星座になります。

例えば、上昇星がおひつじ座の人は、行動力にあふれ、周りを巻き込むような力強さを感じさせるでしょう。その姿は、まるで燃え盛る炎のように、周囲を明るく照らします。一方、上昇星がてんびん座の人は、調和を重んじ、誰に対しても穏やかに接するでしょう。その様子は、静かな湖面に映る月のように、周囲に安らぎを与えます。このように、上昇星によって、他者に与える印象は大きく変わってきます。

上昇星は、外見だけでなく、あなたの個性や才能、人生の目標にも影響を与えます。やぎ座を上昇星に持つ人は、地道な努力を続け、高い目標を達成しようとするでしょう。まるで、険しい岩山を登るように、一歩一歩着実に目標へと近づいていきます。うお座を上昇星に持つ人は、豊かな感受性と共感力で、周囲の人々を包み込むでしょう。まるで、大海原のように深く広く、すべてを受け入れる懐の深さを持っています。

自分の上昇星を知ることは、自分自身をより深く理解する第一歩です。ホロスコープ全体との関わりを見ることで、より多角的に自分自身を見つめ、隠れた才能や個性を発見できるかもしれません。上昇星は、まるで人生という航海の羅針盤のように、あなたをより良い方向へと導いてくれるでしょう。

上昇星 他者への印象 個性・才能・人生の目標
おひつじ座 行動力にあふれ、周りを巻き込む力強さ (例に挙げられていない)
てんびん座 調和を重んじ、誰に対しても穏やかに接する (例に挙げられていない)
やぎ座 (例に挙げられていない) 地道な努力を続け、高い目標を達成しようとする
うお座 (例に挙げられていない) 豊かな感受性と共感力

まとめ

まとめ

生まれたときに東の地平線に昇っていた星座、それが上昇星(アセンダント)です。まるで舞台の幕が上がるように、この星はあなたという個性を世に示す象徴であり、第一印象や外見、行動パターンといった生まれ持った性質を表します。自分の内面を表す太陽星座とは異なり、周囲からどのように見られているかを示すのが上昇星の特徴です。

上昇星を特定するには、生まれた日時と場所が不可欠です。生まれた瞬間、どの星座が東の地平線上に位置していたのかをホロスコープ、つまり天体の配置図によって割り出します。このホロスコープ作成には正確な出生地の情報が必要なのは、東の地平線に現れる星座は場所によって異なるからです。例えるなら、同じ時刻に東京と大阪で夜空を見上げても、見える星の位置はわずかに違います。ですから、出生時間と場所のわずかな違いが上昇星に影響を与えるのです。

アセンションとは、各星座が地平線を昇り始めてから完全に姿を現すまでにかかる時間のことです。これは地球の自転と公転、そして黄道と呼ばれる太陽の見かけの通り道が複雑に関係しています。北半球と南半球では、このアセンションの長さが逆転します。北半球でアセンションの時間が長い星座は、南半球では短くなり、その逆も然りです。これは地球の傾きと太陽の軌道の関係によるもので、ホロスコープを読み解く上で重要な要素となります。

上昇星とアセンションを理解することは、自分自身を深く理解するだけでなく、他人との関わり方にも役立ちます。人はそれぞれ異なる上昇星を持ち、異なる性質を持っています。上昇星を知ることで、相手の個性や行動パターンを理解し、より円滑な人間関係を築くことができるでしょう。また、自分自身の上昇星を知ることで、自分の強みや弱みを理解し、人生における目標設定や、その達成に繋げることも可能になるでしょう。ホロスコープは人生の道標となる重要な情報であり、上昇星とアセンションはその理解の基盤となる大切な概念です。

項目 説明
上昇星(アセンダント) 生まれたときに東の地平線に昇っていた星座。第一印象や外見、行動パターンといった生まれ持った性質を表し、周囲からどのように見られているかを示す。
上昇星特定に必要な情報 生まれた日時と場所。ホロスコープ(天体の配置図)を作成するために必要。出生時間と場所のわずかな違いが上昇星に影響を与える。
アセンション 各星座が地平線を昇り始めてから完全に姿を現すまでにかかる時間。地球の自転と公転、そして黄道が関係する。北半球と南半球でアセンションの長さが逆転する。
上昇星とアセンションの理解による利点
  • 自分自身を深く理解できる。
  • 他人との関わり方を理解し、円滑な人間関係を築ける。
  • 自分の強みや弱みを理解し、人生における目標設定やその達成に繋げられる。
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