モノモイリア:度数支配による詳細な占星術

モノモイリア:度数支配による詳細な占星術

星占いを知りたい

先生、『モノモイリア』って西洋占星術の用語がよくわからないのですが、教えていただけますか?

西洋占星術研究家

モノモイリアは、西洋占星術、特にヘレニズム占星術で使われる用語で、支配星というものを使ってホロスコープを読む方法の一つだね。黄道十二宮を1度ずつ、全部で360度に分割して、それぞれの度に支配星を割り当て、意味づけをするんだよ。

星占いを知りたい

1度ごとに支配星があるんですか?どうやって決めるのですか?

西洋占星術研究家

土星から始めて、逆時計回りに惑星を配置していく「カルディアン・オーダー」という順番で決めるんだ。他にも「トリゴナル・モノモイリア」と呼ばれる方法もあって、これは昼夜や三区分という要素で支配星が決まるんだよ。どちらもホラリー占星術や出生図を読むときによく使われる技法だよ。

Monomoiriaとは。

西洋占星術で使われる『モノモイリア』という用語について説明します。モノモイリアとは、ヘレニズム占星術の解釈で使われる、支配星による支配方法の主要なもののひとつです。黄道十二宮を1度ずつに分割し、それぞれの度に支配星と意味を持たせる考え方を指します。モノモイリアにおける支配星は、土星から始めて反時計回りに進む、カルデア式の惑星の並び順を逆にした順番で決められます。また、トリゴナル・モノモイリアと呼ばれる別の方法も使われます。これは、支配星の三分位と、昼夜の影響に基づいています。モノモイリアの技法は、主にホラリー占星術と出生図の分析で使われています。

モノモイリアとは

モノモイリアとは

モノモイリアとは、西洋世界の古い時代、ヘレニズム期に発展した占星術で使われる、特別な読み解き方法の一つです。天球を運行する星々の影響を、より詳しく理解するために編み出されました。

星座を構成する黄道帯は、全部で360度あります。この一つ一つの度数に、それぞれ支配する星を割り当てるのが、モノモイリアの考え方です。それぞれの度数に意味を持たせることで、より深く物事を理解できるとされています。

例えば、人の生まれた瞬間の星の配置を示す出生図や、ある特定の出来事について占うホラリー占星術などで使われます。具体的な事柄を読み解く際に役立つ、詳細な情報を得られるのが特徴です。

度数ごとに支配星を割り当てる順番は、「土星、木星、火星、太陽、金星、水星、月」と決まっており、これはカルデアの惑星の順番を逆にしたものです。この順番は、天体の動きからではなく、昔の人々がそれぞれの星に抱いていたイメージに基づいて決められました。土星から始まり、月へと続く順番は、土星の持つ厳しさや制限から、月の優しさや感情へと変化していく様子を表しているとも言えます。

この独特な星の並び方が、モノモイリアを他の支配星決定方法とはっきりと区別する重要な点です。よく知られている星座やハウスによる支配星の決定方法に加えて、モノモイリアを用いることで、より精密で深い分析が可能になります。まるで顕微鏡で小さな世界を見るように、物事を細かく分析し、隠された意味を読み解くことができるのです。モノモイリアは、高度な占星術の技術と言えるでしょう。

項目 内容
モノモイリアとは 西洋占星術(ヘレニズム期)で使われる特別な読み解き方法。黄道帯360度の各度数に支配星を割り当てる。
目的 星の影響をより詳細に理解し、具体的な事柄を読み解く際に役立つ詳細な情報を得る。出生図やホラリー占星術などで使用。
支配星の順番 土星 → 木星 → 火星 → 太陽 → 金星 → 水星 → 月 (カルデアの惑星の順番の逆)
順番の意味 天体の動きではなく、星に抱いていたイメージに基づく。土星の厳しさから月の優しさへの変化を表す。
利点 星座やハウスによる支配星決定に加え、より精密で深い分析が可能。

支配星の決定方法

支配星の決定方法

モノモイリアにおける支配星の決定方法は、逆カルデア順と呼ばれる独特の方式に基づいています。これは、伝統的な占星術で使われるカルデア順である土星、木星、火星、太陽、金星、水星、月の並びを逆にしたものです。具体的には、月、水星、金星、太陽、火星、木星、土星の順に星が配置されます。

この逆カルデア順は、黄道十二宮の最初の星座である牡羊座の0度から始まり、月の支配からスタートします。次に1度は水星、2度は金星と続き、太陽、火星、木星、土星と一周します。そして、8度からは再び月に戻り、同じ順番で繰り返されます。このように、七つの星が順に支配星を交代しながら、黄道十二宮のすべての度数を巡っていくのです。

例として、牡羊座の10度を考えてみましょう。0度から七つの星を数えていくと、10度は火星の影響を強く受けます。同様に、牡羊座の14度は再び月の支配となり、21度は太陽、28度は水星と続きます。この繰り返しのサイクルが、モノモイリア独自の解釈を生み出す鍵となります。

各星にはそれぞれ固有の性質があり、それが支配する度数に特有の意味を与えます。例えば、火星は情熱や行動力を象徴し、その度数は積極性や決断力を示唆します。一方で、月は感情や感受性を表し、その度数は共感力や優しさを示すでしょう。このように、各星の性質を理解することで、各度数の持つ意味や影響を深く読み解き、より正確な解釈を行うことができるのです。モノモイリアを学ぶ上で、この支配星の決定方法は基本中の基本であり、占星術の奥深さを探求する上で欠かせない要素と言えます。

度数 支配星
0
1 水星
2 金星
3 太陽
4 火星
5 木星
6 土星
7
8 水星

三角モノモイリア

三角モノモイリア

モノモイリアという占星術の技法に加え、「三角モノモイリア」という、より複雑な分析方法が存在します。これは、昼夜によって変化する惑星の支配力と、三分位(トリプリシティ)という概念を組み合わせたものです。三分位とは、星座を火、地、水、風の四大元素で分類し、それぞれをさらに三等分したグループのことです。例えば、火のグループには牡羊座、獅子座、射手座が含まれます。

三角モノモイリアでは、同じ三分位でも昼と夜で支配する惑星が変わります。具体的に見てみましょう。火の三分位(牡羊座、獅子座、射手座)では、昼は太陽が支配し、夜は木星が支配します。大地の力を持つ地の三分位(牡牛座、乙女座、山羊座)では、昼は金星が、夜は月は月が支配します。水の三分位(蟹座、蠍座、魚座)では、昼は水星が、夜は火星が支配の座につきます。風の三分位(双子座、天秤座、水瓶座)の場合は、昼は土星、夜は水星が支配します。このように、昼夜によって支配星が変わることで、同じ三分位でも異なる意味合いを持つことになります。

この昼夜の支配星の変化と三分位の概念を組み合わせることで、モノモイリアによる分析はさらに奥深いものとなります。通常のモノモイリアと三角モノモイリアの二つの技法を併用することで、より精密で多角的な占星術的解釈が可能になるのです。例えば、ある人の誕生星座が火の三分位に属し、昼に生まれたとします。通常のモノモイリアでは火の性質を分析しますが、三角モノモイリアでは昼の支配星である太陽の影響も考慮するため、より詳細な性格や運命を読み解くことができるのです。

三分位 昼の支配星 夜の支配星 星座
太陽 木星 牡羊座、獅子座、射手座
金星 牡牛座、乙女座、山羊座
水星 火星 蟹座、蠍座、魚座
土星 水星 双子座、天秤座、水瓶座

ホラリー占星術と出生図における活用

ホラリー占星術と出生図における活用

人は古来より星空を見上げ、運命を読み解こうとしてきました。その試みの一つが占星術であり、中でもホラリー占星術は、ある特定の瞬間に抱いた疑問を解き明かす占術です。このホラリー占星術において、そして個人の生まれ持った性質や運命を図表化した出生図においても、重要な役割を果たすのがモノモイリアという概念です。

ホラリー占星術では、例えば「探し物をどこに置いたか?」「仕事の面接結果はどうか?」といった具体的な質問に対し、その質問が生まれた瞬間の星の配置を基に答えを導き出します。モノモイリアは、この星の配置をさらに細かく分析するための手法です。モノモイリアでは、各星座をさらに細かく分割し、それぞれの度数に特定の意味を持たせます。これにより、質問の背景にある状況や質問者の心理状態までも詳細に読み解くことが可能になります。例えば、金星がモノモイリアの特定の度数にある場合、恋愛に関する質問への回答に大きな影響を与えると考えられます。

一方、出生図は、個人が生まれた瞬間の星の配置を記した図です。これはその人の性格や才能、人生における様々な出来事を示すとされています。出生図においてもモノモイリアは重要な役割を果たします。出生図の惑星がモノモイリアの特定の度数にある場合、その惑星の持つ意味合いが強調されたり、特殊な意味を持つと解釈されます。例えば、太陽がモノモイリアの特定の度数にある人は、強い指導力やカリスマ性を持つと解釈されるかもしれません。

このように、モノモイリアはホラリー占星術と出生図のどちらにおいても、より深い洞察を得るための重要なツールと言えるでしょう。星の配置という大きな枠組みの中で、モノモイリアは微細な差異を読み解くことで、より精密な解釈を可能にし、私たちに運命の秘密を垣間見させてくれるのです。

占星術の種類 モノモイリアの役割
ホラリー占星術
(特定の瞬間の疑問を解き明かす)
星の配置の微細な分析
質問の背景や質問者の心理状態を読み解く
金星が特定の度数にある場合、恋愛に関する質問への回答に影響
出生図
(個人の生まれ持った性質や運命を示す)
惑星の持つ意味合いを強調または特殊な意味を持つ 太陽が特定の度数にある場合、強い指導力やカリスマ性を持つと解釈

モノモイリアの意義

モノモイリアの意義

モノモイリアは、星々の配置から人の運命や性格を読み解く、古い歴史を持つ占星術の一種です。単なる占い方法の一つではなく、宇宙の調和と人間の運命が深く結びついているという、古代の人々が大切にしてきた考え方を示すものです。現代社会では科学的な考え方が主流ですが、モノモイリアは私たちに別の見方を教えてくれます。

モノモイリアは、生まれた時の惑星の位置を重視します。太陽や月、その他の惑星がどの星座のどの位置にあったかによって、その人の性質や人生における出来事の傾向が示されると考えられています。例えば、生まれた時に太陽が牡羊座にあった人は、行動力があり情熱的であるとされます。また、月が蟹座にあった人は、感受性が豊かで家庭的な温かさを持つとされています。このように、モノモイリアでは、それぞれの惑星が持つ意味と、星座の持つ特徴を組み合わせることで、より詳しい個人の性質や運命を読み解いていきます。

モノモイリアは、私たちが自分自身を深く理解するための助けとなるでしょう。自分の長所や短所、人生における課題や可能性を知ることで、より充実した人生を送るための指針を得ることができるかもしれません。また、周りの人々を理解するためにも役立つでしょう。相手の性格や行動の傾向を知ることで、より円滑な人間関係を築くことができるはずです。

モノモイリアは、科学では説明できない不思議な力を持つと信じられてきました。宇宙の神秘に触れ、自分自身の可能性を探求する旅に、モノモイリアは私たちを導いてくれるでしょう。目に見えるものだけが全てではないことを教えてくれる、貴重な羅針盤となるはずです。

モノモイリアとは 星々の配置から人の運命や性格を読み解く占星術。宇宙の調和と人間の運命の繋がりを重視。
解釈の基準 生まれた時の惑星の位置(星座との組み合わせ)
太陽が牡羊座:行動力と情熱
月が蟹座:感受性豊かで家庭的
利点 自己理解(長所・短所・課題・可能性の把握)、他者理解、円滑な人間関係構築
モノモイリアの役割 自己理解、可能性探求の助け、人生の羅針盤
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