記号 西洋占星術におけるデュアッド
人は夜空に輝く無数の星々を眺め、そこに様々な形をてきました。西洋占星術では、太陽の通り道である黄道を十二の星座に分け、人の生まれ持った性質や運命を読み解くための手掛かりとしています。黄道は円であり、全体で三百六十度です。これを十二等分すると、各星座は三十度ずつを占めます。この三十度という範囲をさらに細かく分割することで、より詳しい占星術的解釈が可能になると考えられてきました。その分割方法の一つに、十二分割による「デュアッド」があります。各星座を十二等分することで、約二日半ごとの期間に対応する区分が生まれます。これは、天体の運行による影響をより細かく分析するために役立ちます。例えば、同じ星座に属する人でも、デュアッドが異なれば、性格や行動パターンに微妙な違いが現れるとされています。また、三分割による「デカン」も存在します。こちらは各星座を十度ずつ、三つの区分に分ける方法です。デカンは、古代の占星術師たちが用いた、より大きな区分であり、それぞれの区分に特定の惑星の影響が割り当てられています。これらの惑星の影響を考慮することで、さらに深い洞察を得ることができると考えられています。このように、星座を細かく区分することで、より詳細な占星術的解釈が可能になります。デュアッドやデカンは、古代の知恵が凝縮された占星術の重要な要素であり、現代においても、人の個性や運命を読み解くための貴重なツールとして活用されています。
