惑星 クピド:愛と美の象徴
愛の神クピド。その名は、多くの人に馴染み深いものですが、占星術の世界にもクピドが存在することをご存知でしょうか。ここで語るのは、弓矢を持つ可愛らしい天使の姿をした神様のことではありません。天王星占星術、あるいはウラニアン占星術と呼ばれる特別な占星術の中で活躍する、仮想の惑星、それがクピドです。この天王星占星術は、20世紀初頭、ドイツのハンブルクでアルフレッド・ヴィッテという人物によって新たに作り出されました。ヴィッテは、当時まだよく知られていなかった天王星、海王星、冥王星といった3つの遠い惑星に加え、いくつかの小惑星なども用いて、独自の占星術の体系を構築しました。クピドはこの体系の中で、初めて導入された重要な感受点です。ヴィッテが考えた占星術は、従来の星占いと比べると、全く異なる視点を提供します。人々の心の奥底に潜む思いや、社会全体の大きな流れを読み解くための新たな道具として、クピドを始めとする感受点を活用することをヴィッテは提唱しました。クピドは、単なる記号や飾りではなく、天王星占星術を支える屋台骨のような存在であり、その後の占星術の発展にも大きな影響を及ぼしました。天王星占星術は、個人の人生における様々な出来事だけでなく、社会全体の動きや時代の流れを理解する重要な鍵となります。クピドは、その中で人々の繋がりや社会の形成に深く関わる役割を担っているのです。人々が集まり、社会が作られていく。そこには、目には見えないけれど、確かに存在する力、クピドの力が働いている、そうヴィッテは考えたのです。
