月星座

結婚相手との相性は、人生における大きな岐路に立つ際に、多くの人が関心を寄せる事柄です。インド占星術では、結婚の相性を占う上で「アシュタコタ・グナ」と呼ばれる方法を用います。これは、八つの異なる要素から二人の相性を多角的に判断する手法です。その八つの要素の一つに、「グラハマイトリ」というものがあります。これは、「惑星の友情」を意味し、新郎新婦それぞれの月の星座を支配する惑星同士の相性を表しています。月の星座は、私たちの感情や心の奥底、無意識の領域を象徴しています。生まれた時に月が位置していた星座によって、私たちの感情の傾向や反応の仕方が大きく左右されると考えられています。そのため、月の星座の支配星同士の相性が良いということは、二人の精神的な繋がりや感情の調和が良好であることを示唆しています。グラハマイトリが良い場合、二人は互いの気持ちを察し、共感し合うことが容易になります。まるで以心伝心の様に、言葉にしなくても相手の考えていることを理解できるため、深い心の結びつきを築くことができるでしょう。逆に、グラハマイトリが悪い場合は、感情の食い違いや誤解が生じやすくなります。些細なことで衝突したり、相手の気持ちを理解できずに不満を募らせてしまう可能性も高まります。結婚生活において、心の支え合いは非常に重要です。人生には楽しいことばかりではなく、辛いことや悲しいことも起こります。そんな時、パートナーと気持ちを分かち合い、支え合うことで困難を乗り越える力となるのです。グラハマイトリは、結婚生活における精神的な安定や幸福を左右する重要な要素と言えるでしょう。アシュタコタ・グナの中でも特に注目すべき要素であり、二人の相性を深く理解する手がかりとなります。