不調和

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アスペクト

西洋占星術:あまり知られていないアスペクト、トライセプタイル

人は生まれた時の星の配置で運命が左右されると昔から考えられてきました。この考えに基づいた占星術では、星同士の位置関係がとても重要になります。この位置関係は角度で表され、専門用語で「座相」と呼ばれます。座相は星々の持つ力がどのように影響し合うかを示すもので、性格や人生における出来事を理解する鍵となります。主要な座相としては、まず「合」があります。これは二つの星がぴったり重なる0度の状態です。次に「六分位」は60度で、調和のとれた良い関係を表します。「矩」は90度で、葛藤や挑戦を示唆します。一方、「三分位」は120度で、幸運や才能の開花を意味します。そして「衝」は180度で、対立や緊張を表します。これらの主要な座相は、個人の運勢を読み解く上で特に重要です。例えば、生まれた時に太陽と木星が三分位の角度にあれば、幸運に恵まれやすい人生を送ると解釈されます。逆に、火星と土星が矩の関係にあれば、困難に立ち向かう強い意志を持つと解釈されます。これらの主要な座相以外にも、より影響が小さいとされる「副座相」があります。副座相は、人生の細かい部分や隠れた性質を表すと考えられており、五分位や七分位、八分位など様々な種類があります。これらの副座相は解釈が難しく、専門家の間でも意見が分かれることがあります。しかし、占星術を深く理解するためには、副座相の知識も必要不可欠です。星々の織りなす複雑な関係を読み解くことで、自分自身の可能性や課題をより深く理解できるようになるでしょう。
アスペクト

セプタイル:運命の響き

空に輝く星々の間には、目には見えない糸が張り巡らされており、互いに影響を及ぼし合っていると考えられています。西洋占星術では、この星々の織りなす角度をアスペクトと呼び、それぞれの角度に特別な意味をています。中でも、セプタイルと呼ばれるアスペクトは、51度25分43秒という独特の角度を持ち、調和とは異なる緊張感を秘めています。この角度は、円を七等分した際に生まれることから、数字の七と深い関わりを持っています。七という数字は、昔から特別な意味を持つとされ、物事の完成や変化、あるいは宿命といったものを象徴しています。セプタイルは、主要なアスペクトとは異なり、その影響は常に目に見える形で現れるわけではありません。まるで静かに流れる地下水のように、普段は意識されないものの、人生の岐路に立った時や大きな転換期を迎えた際に、抗うことのできない力となって私たちに働きかけます。それは、まるで運命の歯車がゆっくりと回り始め、私たちを新たな道へと導くかのような感覚です。このアスペクトは、試練や困難を暗示することもありますが、同時に、それらを乗り越えることで得られる成長や新たな創造の可能性も秘めています。セプタイルの影響下にある時、私たちは不思議な縁や偶然の一致を経験したり、直感やインスピレーションが研ぎ澄まされることがあります。それは、まるで宇宙からの導きを受けているかのような感覚かもしれません。しかし、このアスペクトがもたらす力は、時に私たちを混乱させ、不安定な状態に陥らせることもあります。重要なのは、この不協和音のようなエネルギーを恐れずに受け入れ、自らの内なる声に耳を傾けることです。そうすることで、セプタイルは、私たちを新たなステージへと導く鍵となるでしょう。
相性

天体の反感:アスペクトと支配星の影響

星空を読む西洋占星術では、星々の持つ力や性質が人の運命に影響を与えると考えられています。星同士の関係は様々ですが、中には「反感」と呼ばれる不調和な関係があります。これは、まるで人と人の相性が悪いように、星々のエネルギーがぶつかり合い、葛藤を生み出すことを意味します。星々はそれぞれ、特定の星座を守護したり、力を増幅させたりすることで、その持ち味を発揮します。しかし、守護や増幅する星座の位置が正反対にある星同士は、その性質の違いから反感を持ちやすいのです。例えば、ある星が情熱を表す火の星座を守護し、もう一方の星が冷静さを表す水の星座を守護する場合、これらの星は反感を持つ関係にあると言えます。火と水のように、性質が相反する星々が真正面から向き合うことで、エネルギーの衝突が起こり、様々な影響が現れるのです。この反感は、人の性格や運命を読み解く上で重要な手がかりとなります。例えば、生まれた時の星の配置に強い反感を持つ星同士が存在する場合、その人の内面に葛藤や矛盾を抱えやすいと解釈できます。情熱と冷静さ、積極性と消極性など、相反する性質がせめぎ合い、心のバランスを崩しやすくなるのです。また、運勢においても、反感を持つ星々が重要な位置に来た時には、予期せぬ困難や試練が訪れるとされています。しかし、星々の反感は必ずしも悪い影響ばかりではありません。時に、相反するエネルギーのぶつかり合いは、新たな創造性や成長のきっかけをもたらすこともあります。火と水のように一見相容れないもの同士が、力を合わせることで、蒸気を生み出し、大きなエネルギーを生むように、星々の反感もまた、個性を際立たせ、人生を彩る要素となり得るのです。重要なのは、星々の反感を理解し、その力を上手に活かすことです。
アスペクト

金星と木星が生む不調和

私たちは、生まれてから死ぬまで、さまざまな人たちと出会い、関係性を築きながら生きていきます。家族や友達、恋人、職場の同僚など、関わる人たちは実に様々です。こうした人間関係は、私たちに喜びや幸せ、生きる力をもたらしてくれる一方で、時に摩擦や悩みを生み出すこともあります。人の心は複雑で、まるで変わりやすい空模様のようです。だからこそ、人間関係の難しさに頭を悩ませる人も多いのではないでしょうか。西洋占星術の世界では、空に輝く星々の配置が、私たちの人生や人間関係に影響を与えていると考えられています。太陽や月、惑星といった天体の動きを読み解くことで、人の性格や運命、そして人間関係の傾向を理解しようとするのが占星術です。今回は、愛と美を象徴する金星と、幸運と拡大を象徴する木星という、一見良い影響を与えそうな二つの惑星が、特定の配置のもとでは人間関係に不調和と不信感をもたらすというお話です。この組み合わせは「不調和と不信感の活性化」と呼ばれ、一見輝かしい二つの惑星が、どのようにして困難な状況を生み出すのか、その仕組みをこれから詳しく見ていきましょう。金星は、私たちの愛情表現や価値観、喜びを司る惑星です。一方、木星は拡大と発展、楽観性を象徴する惑星です。通常であれば、この二つの惑星が調和的に作用すれば、人間関係は良好で、豊かな愛情表現や幸運が期待できるはずです。しかし、これらの惑星同士が不調和な角度で位置する場合、過剰な期待や理想、楽観的すぎる見通しが、逆に人間関係のバランスを崩してしまうことがあります。例えば、相手に過剰な期待を抱いてしまい、現実とのギャップに失望したり、楽観的すぎるあまり、問題点を軽視してしまい、後々大きなトラブルに発展してしまうといったことが起こりやすくなります。一体どのような配置が「不調和と不信感の活性化」を引き起こすのか、そして、その影響をどのように乗り越えていけば良いのか、次の章で具体的に見ていきましょう。
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