アスペクト 分離相:影響の広がりと弱まり
星占いでは、惑星同士の特定の角度を作ることで、お互いに影響を与え合うと考えられています。この角度のことをアスペクトと呼びます。アスペクトには影響力の強い範囲があり、これをオーブといいます。分離相とは、このオーブの範囲内ではあるものの、星座や三区分といったグループが異なる惑星同士のアスペクトのことです。例えば、やぎ座の終わり29度にある惑星と、みずがめ座の始まり0度にある惑星を考えてみましょう。この二つの惑星は1度のオーブ内なので、影響を与え合う関係にあります。しかし、やぎ座は地の星座、みずがめ座は風の星座なので、同じ星座のグループには属していません。このように、オーブ内ではあるけれど星座が異なる場合、このアスペクトは分離相と呼ばれます。別の例として、おひつじ座27度の惑星としし座2度の惑星を見てみましょう。これらの惑星は5度のオーブ内なので、こちらも影響し合います。おひつじ座もしし座も火の星座なので、同じ三区分に属しています。しかし、星座自体は異なるため、このアスペクトも分離相とみなされます。三区分とは、星座を火・地・風・水の4つのグループに分けたものです。同じ三区分の星座は似た性質を持つと考えられています。分離相では、オーブ内であっても、星座や三区分といったグループを共有しない惑星同士がアスペクトを作るため、その影響力は完全には発揮されないと考えられています。まるで、同じ言葉を話す人同士ではなく、異なる言葉を話す人同士が意思疎通を図ろうとしているような状態です。一部分では理解し合えますが、微妙なニュアンスの違いが生じたり、真意が伝わらなかったりする可能性があります。このように、分離相はアスペクトの中でも特異な意味を持つため、星占いを深く理解するためには、分離相の概念を理解することが重要です。
